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2014.02/13(Thu)

TS小説・6 

小説続き!


●設定<オリジナル部分>

・ゲーム内に登場しない施設でてくるかも?
・狐、龍のみ男女性別あり。
・復活の術の効果:術者の生命と引き換えに、対象の怪我・病気を完治。
 (リカバリーでは病気や致命傷により流れ出た血液までは治せない)
・カバリア島住人は25歳以上にならない。




●キャラ紹介

あやめ 燈翠
あいりす みこと らん れい ぜろ くれあ 
ノガル ライア


 *画像にマウスカーソルをのせると名前表示されます。

【More・・・】

 <再会・神様の気まぐれ>

 ――まさか、あいりすさんの育て親がノガルさんとライアさんだなんて……、さすがにびっくりしたな――

 真夜中の【月光の調べ】にて、夢から覚めたあやめは、開口一番にそんな驚きの声を洩らした。
 そして驚きとともに、あいりすの育て親が胡蝶たちじゃなくてよかった。と、ほんの少しだけ安心していた。あいりすにあやめの面影を重ね、そのことに苦しみながら彼女を育てるなんて胡蝶たちにできるはずない。
 ――それにしても暇だな~――
 あやめは一瞬頭に浮かんだ胡蝶たちとの思い出を追い払うと、誰に聞かせるでもなく呟いた。
 「退屈」というなら、あいりすと会うまでの十四年間のほうが余程退屈だっただろうが、その期間中はほとんど眠っていたため、そう感じることもなかったのだ。
 そのとき、あやめのお墓の前の空間が歪み、
『――暇だと言うのなら、我が話し相手になってやろうか?』
 と、例のごとく何もない空間から神が現れた。
 ――またでた……。神様もよっぽど暇なのね――
 毎度毎度の登場に、あやめは驚き一つ見せず嫌味を返した。
 ――『見せない』というか、今のあやめには身体がないので実際には『見えない』のだが。
『そう言うな。――まぁ、暇なのは否定しないがな。それに今日は我だけではない、そなたに会わせたい人物がいてな』
 ――私に会わせたい人?別の神様とか言うんじゃないでしょうね。て言うか、他にも神様がいるのかどうか知らないけど――
 不信感露わなあやめの言葉を聞きながらも平然としながら、神は背後からとある人物を手招きした。
『確かに我以外にも神はいるが、生憎会わせたいのは彼らではなくてな。――再会を喜ぶがいい。そなたも会いたかったのであろう?』
 そして現れた人物は――

「あやちゃんっ」

 ――え!?もしかしてひーちゃん……?――
 十四年前にこの場所で命を落とした友人の兎・燈翠だった。
 しかもその姿は、頭につけているサークレットこそ生前と違うが、それ以外はあやめの記憶の中にある燈翠の姿と全く同じものであった。
「そうだよ~。久しぶりだね♪」
 ――ホント久しぶり。それよりもその姿、もしかして……――
 あやめは燈翠との再開を喜びながらも彼女が今の姿をしている理由を考え、ある可能性を思いついた。
 しかし……。
『――残念だが、転生とは少し違う。彼女の身体は、我が与えたかりそめのものだからな』
 そう、あやめの考えを読んでいたかのように神が答えた。
 ――かりそめ?じゃあ、その身体は本来のひーちゃんのものじゃないの?――
『ああ。生前の身体に似せて、我が作り与えたものだ。そして――』
 神様がそんなにも特定の人物に関与してもいいのだろうか、と思いながら話を聞くあやめをよそに神は燈翠の身体についていろいろと説明をしていたが、一旦言葉を切ると聞き取れない声で何かを唱え、燈翠の横の空間にあるものを出現させた。

 ――え、それってもしかして……、私の身体?――

 ――現れたのは、生前のあやめのものと全く同じ身体だった。
『そうだ。彼女の身体を作ったときに、ついでに作っておいたのだ』
 驚くあやめに神は何事でもないように答え「今からそなたの魂をその身体に定着させてやるが、どうする?」と提案した。
 その提案はあやめにとって願ってもないものであるが、何故そんなことを神が言うのかわからず、素直に受け入れることができなかった。
 そして、一体何が目的なのかと数秒考え……、
 ――交換条件は……あいりすさんの身体のこと?――
 あいりすの身体が限界に近づいているという事実を再確認した。
『交換条件、というわけではなかったのだが。全く、そなたは本当に疑り深いな。まぁ良い、とりあえずは受諾ということにしておこう』
 あやめの徹底した疑心暗鬼ぶりに神は心底呆れたような溜め息を吐き、そして小さく何かを唱えた。
 すると、あやめは一瞬眩暈のような不思議な感覚に襲われ、意識が遠のいたように感じた。そして少し経ってから恐る恐る目を開けてみると、今までどこか高いところから地上を見下ろしているような状態だったあやめの視野が、生前と同じ視線の高さへと変わった。
 視線の高さと同じく、自分の身体もちゃんと視界に映っていることからも、どうやら本当に生身の身体を与えられたようだ。
『どうだ?久方振りに生身の身体を得た感じは。どこか不具合はないか?』
「ん……、特にそういうのはないかな。あ、お礼は言わないわよ?」
 あやめは久々の身体の感覚を確認するように、手を振ってみたり肩を回してみたりしながら、神の問いに素っ気なく答えた。
『そなたから感謝の言葉が聞けるなど、元より期待しておらぬ。さてと、そろそろ消えるとしようか』
「え、ホントに交換条件なしなの?」
 この期に及んでまだそんなことを言うあやめに、神は「来る日まで、存分に楽しむがいい」と意味深な言葉を告げ姿を消した。
 ――消える直前、神の素顔を隠している仮面に小さな亀裂がはいったが、あやめがそのことに気付くことはなかった。
「……来る日までって、どういう意味だろ」
 あやめはそう呟き、神が言い残した言葉の意味に頭を悩ませていると、

「――えっと、あやちゃん?私がいるってこと、忘れてない?」

 不意に燈翠が困ったような、あるいはいじけたような口調で声をかけてきた。
「わ、忘れてなんかないよっ」
 その声にあやめは誰が見てもわかるほどうろたえ、心なしかぎこちない動きで燈翠に向き直った。
 そんなあやめの様子に燈翠は「むぅ」と小さく唸ったが、すぐに嬉しそうな笑みをあやめに向けた。
「まぁ、許してあげる。あやちゃん、おかえりなさい♪――ちょっと場違いな挨拶だけどっ」
「ふふ、気にしない気にしない。――ただいま♪」
 久しぶりに聞いた燈翠の声に、あやめも自然と笑みがこぼれた。
 何より、死んで十数年経った今でも生前と少しもお互いの関係が変わっていないことにあやめは内心安心し、
(今だけは……いいよね?)
 と、今この瞬間だけは神の言葉のことは考えないで燈翠との時間を存分に楽しもう、と心に決めた。
「――立ち話もなんだし、座って話しよっか」
「うん♪」
 そして二人は適当な場所に座り込むと、二人以外に誰もいない静かな【月光の調べ】にて楽しげな談笑を始めた。
 それこそ、お互い会えずにいた時間を埋め合わせるように――



 <過去を知る人たち>

 ――夢を見た日の昼過ぎ、あいりすは部屋にみこと、らん、くれあ、れい、ぜろを呼び出し、夢の内容について話していた。
「――って言うわけで、わたしのパパとママはどうやらあやめさんの知り合いみたいなの。でね、今から一緒にあやめさんのところに行ってみようと思うの」
「あいちゃんのお父さんとお母さん、あやめさんがいるって知ったらびっくりするでしょうね」
 らんの言葉にあいりすは嬉しそうな顔で頷き「みんなも一緒に来てくれる……?」と、少し恥ずかしそうにそうお願いした。
 ――育て親であるノガルとライアが一緒にいてくれると言っても、やはり親しい友人たちにも一緒に来て欲しいようだ。
「俺は別にかまわないが……、仮にも両親との触れ合いの機会だろう?邪魔にならないか?」
「んー。触れあいの機会って言っても、二人とは一緒に住んでるし毎日話もしてるから、それなりに両親との触れあいはできてると思うんだけどな。それに、賑やかなほうが二人も楽しいだろうから大丈夫~」
 みことの問いにあいりすはそう答えると、自分自身に納得させるように大きく頷いてみせた。
 そしてあいりすは勢いよく立ち上がると「さっそくパパとママに知らせてくるっ!」と言い残し、そそくさと部屋から出ていった。
「……あいりす、見た感じいつも通りで元気でしたけど、やっぱり体調悪いの無理してるんでしょうか」
「そうでしょうね。ここ最近頻繁に眩暈起こしたりしてたらしいから、もしかしたら今も苦しいの我慢してるのかも」
 ここに来る前にあいりすの身体のことについて聞かされていたのか、くれあはさっきまであいりすが座っていた場所を見つめながら普段より落ち込んだ様子でそう呟き、そんなくれあの言葉にらんが肯定するように答えた。
「あいりすおねーさま、無理しすぎですの」
「そうね。――そういえば、あいりすお姉様のお父様とお母様は、お姉様の体調のこと知ってるんでしょうか?」
 そう思い出したように呟いたれいの言葉に、この場にいる全員がハッと息をのんだ。
 普通に考えればあいりすの体調のことについて何も知らないのが当然だろうが、あやめのことをよく知っており、その上あやめと同じ『癒しの翼』のメンバーでもあったノガルとライアなら、あいりすの体調にいち早く気づいている可能性もある。
「どうでしょうね。そればっかりは、あいちゃんのご両親に直接訊いてみるしかないわね」
「そうだな。あいりすが戻ってきたら俺とらんの二人で話を訊きにいってみるか」
 みことがその案を出したとき、一瞬ぜろが不満そうな顔をしたのが視界の端に映ったが、みことは見なかったふりをして話を進めた。
 ――あいりすのことが大好きなぜろとしては、自分もみことたちと一緒に行きたいのだろう。
 そんな不満そうな顔をしたぜろを見たくれあは少し困ったように微笑み、宥めるようにぜろの頭を優しく撫でた。
 その様子を退屈そうに眺めていたれいは、
「……ところで、今日はぐれんお兄様としぇるお兄様と、えーっと……。あ、しゅうお兄様は来ませんの?」
 と、ふと、思い出したようにそう訊いた。
 しゅうの名前だけなかなか出てこなかったのは、恐らく名前を忘れていたのだろう。
 ――会う機会が限りなく少ない人物であるが故に。
「…………名前、忘れていたのか」
「あの子、滅多に人前に姿見せないから無理もないけどね……」
「ちなみに、ぐれんはしゅうとお出かけで来れないって言ってたわ。それと、しぇるは音信不通。――いつものことだけどね」
 くれあの言葉にみこととらん、れいは各々是認するように頷いた。
 そんな話をしつつ、あいりすの帰りを待つこと二十分――

 ――コンコン――

「え、あら?あいちゃん……じゃないのかな。どうぞ~」
 と、誰かがドアを叩く音に、らんは驚いたような返事をしつつも音の主を部屋に招きいれた。
 すると、部屋に入ってきたのは部屋の主であるあいりす――ではなく、あいりすの両親、ライアとノガルだった。
「みなさん、こんにちは。戻ってきたのがあいりすじゃなくて驚かせてしまったかしら?」
 優しい微笑を浮かべそう言うノガルの隣では、ライアが小声で「よく言う。最初から驚かせるつもりだったくせに――って、こら、笑顔のまま人の頬をつねるなっ」とノガルの企みを暴露しようとし、にこやかな顔のままの彼女から制裁を受けていた。
「そ、そうですね……。でも、訊いておきたいことがあったのでちょうどよかったです」
 笑顔でライアの頬をつねるノガルの行動に怯みそうになりながら、みことはなんとかそう口にした。
 ――ちなみに、ぜろはそんなノガルの行動に半ば怯えていたが。
「訊いておきたいこと、とは何かな?」
「お二人は、あいりすの誕生の真実と彼女の体調のことを知っていたんですか?」
 ノガルからの制裁から開放されたライアがそう答えるのを聞き、みことが真剣な眼差しであいりすについてのことを訊くと、二人は少し寂しそうな顔をしながらも肯定するように小さく頷いた。
「これでも親だからな。あの子が体調の異変を隠していることくらいすぐにわかったさ――とは言え、最初に異変に気づいたのは俺じゃなくてノガルだったけどな」
「頑張って隠してたみたいだったけど、ね」
 毎日一緒にいたみことたちでさえわからなかった、あいりすの体調の変化にいち早く気がつくとはさすがとしか言いようがない。
 この様子だとあいりすの生い立ちについても最初から知っていたんだろうな、とみことが何となく考えていると、不意に二人はみことたちに向き直り「あの子のこと、どうかよろしくお願いします」と恭しく頭を下げた。
「はいっ。頼りないかもしれませんが、あいちゃんのことはお任せください」
 らんはそんな二人を少しでも安心させるようにそう答えると「それじゃあ、あいちゃん誘ってみんなで月光の調べに行きましょうか」と提案した。
「そうしようかしら。あの子をずっと待たせておくのもかわいそうだしね」
 ノガルはそう答えると準備のため一足先にあいりすの部屋から出ていき、続くようにライアやみことたちも彼女の部屋から出、各々準備を始めた。

 そして十分後、あいりすを含めた八人は意気揚々と【月光の調べ】へと向かった。
EDIT  |  05:04 |  小説  | CM(0) | Top↑

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